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文部科学省の学校司書の資格・養成等に関する作業部会(第2回)で示されたモデルカリキュラムがハードル高すぎ!!


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勤務校の学校図書館には学校司書さんがいないので

夏休みの限られた時間に図書室の整備をしているのが司書教諭の私。

 

学校司書さん,いたらどんなに助かるか・・・

なんてことは考えると心が折れそうになるのでやめようと心がけている。

それくらい学校司書さんの仕事は重要であり,欠かせない存在だと思うのだが

残念ながら教職員全員が同じ認識をもつのは容易なことではない。

 

そんなことを考えている自分にとって,

文部科学省で審議されている「学校司書の資格・養成等に関する作業部会」の

内容はなかなか興味深いのであるが,

2016年7月16日(土)に行われた第2回の部会の資料1に当たる

「学校司書の資格・養成等の在り方について(素案)」で示された

モデルカリキュラムがハードル高すぎてちょっと驚きを隠せない。

(参照:学校司書の資格・養成等に関する作業部会(第2回) 配付資料:文部科学省

 

まだ検討中とはいえ,注目に値するので

今回はこれを紹介する。

 

学校図書館法改正で明記された「学校司書」の専門性とは?

まず,この作業部会で示された学校司書のモデルカリキュラムについて見るために

ことの発端を簡単に整理する。

 

平成27年に学校図書館法が改正され,その第6条に

学校図書館の運営の改善及び向上を図り、児童又は生徒及び教員による学校図書館の利用の一層の促進に資するため、専ら学校図書館の職務に従事する職員

として「学校司書」の業務が初めて明記された。

無論この改正の前から学校司書は存在し,学校図書館の業務を支えていた

縁の下の力持ちのような存在であった。

 

しかし,学校図書館法に明記されたことで,学校の中で業務を行う

その資質・能力とその養成について検討されているのである。

 

第1回の部会でもこの点について記事にしているので詳細は割愛するが,

早い話が「専門性ったって,そりゃちょっと盛り込みすぎじゃない?」

というのが現在の不安要素なのである。 

 

全24単位のモデルカリキュラム!?

さて,今回の第2回部会の資料では,そのモデルカリキュラムが示された。

なんとなく(嫌な)予感はしていたが,

箱を開けてみたら案の定大変な内容になっていた。

 

示されたモデルカリキュラムの科目は,

  1. 学校図書館の「運営・管理」に関わる職務に携わるための知識・技能に係る科目
  2. 児童生徒に対する「教育」に関する職務に携わるための知識・技能に係る科目

の2点から構成されている。

その詳細は以下のとおり。

 

科目名

司書教諭

司書

教職課程

単位数

学校図書館の「運営・管理」に関する職務

学校経営と学校図書館

 

 

2

図書館情報技術論

 

 

2

図書館サービス概論

 

 

2

情報サービス論

 

 

2

情報サービス演習

 

 

2

図書館情報資源概論

 

 

2

情報資源組織論

 

 

2

児童生徒に対する「教育」に関する職務

教職に関する科目
ただし、以下の内容を含む必要がある。
・教育の基礎理論に関する科目のうち、教育の理念並びに教育に関する歴史及び思想を含む科目
(例:教育原理等)
・教育の基礎理論に関する科目のうち、幼児、児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程を含む科目
(例:教育心理等)
・教育課程及び指導法に関する科目のうち、教育課程の意義及び編成の方法を含む科目
(例:教育課程論等)

 

 

6

学習指導と学校図書館

 

 

2

読書と豊かな人間性

 

 

2

 

驚きはその単位数。なんと計24単位である。

 

24単位というと「図書館司書」に必要な履修単位と同じである。

図書館司書を仮に大学の通信講座で履修したとしても最短で1年はかかり,

費用も10万円以上かかる。

モデルカリキュラムを本当に実行しようとしたら

学校司書養成にかかる個人負担は最低でもこれくらい見越しておく必要がある。

 

図書館司書ですら,その専門性とは裏腹に正規雇用されにくく

費用対効果があまり良くないのにもかかわらず,

もし配置したら膨大な数になる学校司書に

図書館司書と同等の専門性を得てまでこの職を目指す人が

一体どれほどいるのか,私にはちょっと皆目見当がつかない。

また,仮に24単位の科目を開講するにしても,

担当教官を揃えることが本当にできるのかどうかも怪しいところがある。

 

おわりに:資質・能力の在り方と職務の統合が必要

あくまで素案なので,あまり騒ぎ立てても仕方のないことだが,

求める資質・能力と,職務の実際を統合して検討することは必要だろう。

現実的でない養成・研修は,結局夢物語で終わってしまう。

 

また,学校司書と司書教諭の間にある業務の重複の解消も必要だろう。

今回示されたモデルカリキュラムを見る限り,

「教員」としての司書教諭の存在と,「職員」としての学校司書の存在との

区別はそれほど明確にはなっているように見えない。

 

そのあたりどのように今後すり合わせてしていくのか,

今後も注視していきたい。

 

参照

 

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