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Learninghacker

知的で創造的な刺激を求めて

【レビュー】読書に特化したKindle Oasisに対する「コスパが悪い」という意見への反論。


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前回,購入したKindle Oasisの開封の儀を執り行った。 

Kindle Unlimitedの開始で家族で共有できる端末が欲しくなったというのが

後押しした形での購入であった。

しかし,購入に際しては今回相当悩んだ。

何せ,Wi-Fiモデル(キャンペーンあり)でも35980円である。

iPad mini 4に迫る価格である。妻の後押しがなければ私も買えなかった。

 

購入するにあたった,誰もが必ず35980円という価格に見合った

コストパフォーマンスを求めるだろうし,肯定的なレビューでさえも

「損をしてはいない」というバイアスが働いている可能性が否定できない。

 

そういう意味で言えば,私は今「コスパに見合う」ことを書くつもりなので

そのバイアスが絶対に働いていないという保証はないのだが,

可能なかぎり客観的にKindle Oasisのコスパについて,

よくあるレビューに対して以下に示す2つの反論をしながら検討してみたい。

  1. 「コスパが悪い」に対する反論
  2. 「付属カバーが悪い」に対する反論

今回の記事はその1である。

その2は以下の記事で紹介している。

 

Kindle Oasisが気になるが,購入するにあたってまだ躊躇している人にとって

このレビューが参考になれば幸いである。

 

 「Kindle Oasisはコスパが悪い」に対する反論 。

そもそもどんなKindle Oasisの使い方がコスパに合うか?

まず前提の話として,このKindle Oasisは万人ウケする端末ではない。

 

私が考えるコスパが合うKindle Oasisの使い方とは,結論から述べると

年間100冊以上読むこと である。

 

この数値の根拠は以下の通りである。

仮にKindle Oasis(約36000円)で年間100冊,計3年読むと仮定すると,

1冊あたりの端末代は約120円である。この数字を覚えておいてほしい。

 

もしKindleだけで年間100冊購入するとなると,別途書籍代もかかる。

1冊1000円と仮定しても年間10万円するわけだが,

Kindle Unlimited(月980円)の登場により年間11760円を支払うことになっても

Kindleで年間100冊読むコスト面のハードルは一気に低くなったと考えられる。

 

だいぶ雑な概算ではあるが,私は以上をもとに

読書1冊あたりKindle Oasisのいう「未体験の読書」とやらを

プラス120円払うに見合ったコストパフォーマンスがあるか否か,を考えた。

 

そして,私は1冊あたり120円払う程度には

このKindle Oasisはコストに合うパフォーマンスを発揮してくれると思う。

逆に,年間100冊読む可能性がなければKindle Paperewhiteを勧めたい。

 

読書1冊プラス120円のコストパフォーマンス

これまでのKindleと異なり,Kindle Oasisは徹底的に読書に没頭するよう

デザインされた端末である。

いや,端末というのもおこがましい,これは"そういう本"なのである。

 

読書に没頭するために(言い換えれば年間100冊を楽に読めるように)

ありとあらゆるKindleの弱点を克服している。

 

まず圧倒的に良くなっているのは,その重量。

Wi-Fiモデルで比較するとPaperwhiteが205g,Voyageが180gなのに対し,

Oasisは131gである。

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この数値だけでも軽いことは十分伝わるが,

それに加え,Kindleシリーズでは初めてシンメトリーではない構造によって

端末の重心がバッテリーのある手元側にあるため,モーメントが軽減され

実際は131gという数値よりもさらに軽く感じるのである。

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年間100冊読むなら,その分だけ手首に負担がかかるが

それを克服した構造になっている。これは重要な項目である。

また,私はよく寝転んでKindleで本を読むことが多いのだが,

これだけ軽いので,Paperwhite以上に読書が楽になった。

 

レビューの中には「Paperwhiteのマットな表面が良い」という意見もある。

確かにOasisは基本的にフラットでツルツルした構造になっているが,

持ち手に当たるバッテリー部分はマットになっており,片手で持っても

滑ることはなく,安定性を保つことができる。

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明るさの均一性も向上しており,特に夜寝る前に読むときなどには

均一性のありがたみを感じる。目にかかる負担も軽減しているのである。

 

スクリーンの物理的な状況もここで確認しておきたい。

Paperwhiteにはスクリーンと周りのベゼルの間に小さな段差がある。

スクリーンの強度があまり強いわけではなく,

読書している際にこの溝の影が長時間読書していると結構気になる。

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OasisやVoyageはスクリーンがフラットなので

そういったストレスがない。

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さらに,OasisとVoyageの違いにも注目してみよう。

大きな違いは,ページ送りの物理ボタンの存在だ。

ページ送りボタンはVoyageにもついているが,こちらは圧力センサーで

左右についている。

 

確かに直感的には操作できるだろうが,Oasisはさらにその上をいく。

物理ボタンにしたことで,直感ではなく触覚で操作を可能にしただけでなく,

片方にボタンを集中させたことにより,両手による操作を排除したのである。

 

以上紹介してきたKindle Oasisの特徴は,年間数冊の読書ではほとんど無視できるが,

年間100冊以上にあると無視できなくなってくる手首や視力,操作上のストレスを

可能なかぎり軽減している,読書三昧に極めて特化した端末と言えるだろう。

マンガならともかく,活字の本ならその差は大きくなる。

 

読書家には無視できない,蔵書管理という膨大な手間。

また,忘れてはならないことがもう一つある。

物理的な書籍を年間100冊以上読むと蔵書の保管や処分の手間が無視できない。

100冊の本を整理するのは非常に大変だし時間がかかる。

必要に応じて書棚も必要になるが,最悪部屋を拡大するか引っ越す必要すらある。

 

これはKindleに共通したメリットだが,書籍の保管の問題を克服している点が

電子書籍の最も優れた性質だと言える。

 

これらを総合して,1冊あたり120円のメリットが受けられると考えると,

一概に「コスパが悪い」とは言えないだろう。

読めば読むほどその効能を受けることができるのは間違いない。

 

おわりに:たくさん読みたい人にとってコスパは問題にならない。

Kindle Oasis 35980円〜は決して安くない。

安くないが,読書量を考えれば私は必ずしも高いとは思わない。

 

「コスパが高い」というレビューに共通して見られるのは

端末としてのOasisの価値を推し量っているところである。

 

でもよくよく考えて欲しい。

Oasisは電子書籍リーダーなのだから,読書することが目的である。

そして読書によって得られる知見やそこから生まれる思考は

読者にとって大きな財産となる。

それを得るための投資として考えることができれば

購入にかかる心理的なハードルは少し低くなるのではないかと思う。

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