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【比較】やよいの白色申告オンラインが永年無料化!そこで2016年末時点のクラウド会計との違いを調べてみた。


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2016年12月26日より「やよいの白色申告オンライン」がスタートした。

 

おそらくこの記事に関心がある人は,

アフィリエイトかハンドメイドか,何らかの雑所得があって

確定申告を今後しなくちゃいけないなぁと考えている人,

もしくはそこまでいかなくとも,今後何らかの副業に関心があるのかもしれない。

 

私もそんな一人である。

今年はともかく,来年あたりは確定申告を真剣に検討しなければならない。

いや,来年でなくとも,日本政府は副業を今後推進する方向で

働き方の改革を行うという風潮がある。

この状況下で,確定申告を今のうちに知っておくことは

今後役に立つ可能性はとても高いと言えるだろう。

 

さて,話は「やよいの白色申告オンライン」に戻そう。

確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類が存在するが,

後述するように,節税対策のメリットが大きいのは青色申告ではある。

では,会計ソフトの弥生はなぜここで白色申告を永年無料化するのか?

他のクラウド会計との違いを見ながら,少し考えて見たいと思う。

 

なぜ「やよいの白色申告オンライン」はフリーになったのか。

この話をする前には,まず確定申告についてざっくりと整理しておきたい。

 

青色申告と白色申告の違い

先述したように,確定申告には「青色申告」と「白色申告」という2種類がある。

まず,大きく違うのは,青色申告は事前に税務署へ申告する必要があること。

正確には【青色申告承認申請書】,

もう一つは,開業している必要があるので【開業届】。

フリーランスの場合は,個人事業者となる宣言をするわけだ。

逆に,アフィリエイトやハンドメイドでちょっと稼ぐ程度であれば

わざわざ個人事業者になる必要はないので,自動的に白色申告という選択肢になる。

この辺りをまず押さえておくと,

「やよいの白色申告オンライン」のターゲットが見えてくるだろう。

 

こう見ると,白色申告の方が楽そうに見えるが,

青色申告にも大きなメリットがある。それは「控除」という節税効果。

 

厳密に言えば,確定申告は3つに分類できる。

  • 青色申告(複式簿記)→65万控除(要申請)
  • 青色申告(単式簿記)→10万控除(要申請)
  • 白色申告(単式簿記)→控除なし(申請不要)

単式簿記というのは,要するに家計簿のような収入・支出・残高の付け方だ。

それに対し,複式簿記を行うには簿記の知識が必要になり

素人にはこれが難しい(だからクラウドサービスが台頭している)。

ただ,2014年以降,青色申告だろうと白色申告だろうと

帳簿への記帳と記録(領収書や銀行振込の控え)の保存は義務化されたので

簿記の種類と申請の有無を除けば

帳簿と記録についてはほとんど変わらない。

だったら,税金が安くなる青色申告の方が断然おトクと言える。

が,前述した通り,青色申告は開業という前提が伴う。

 

「やよいの白色申告オンライン」のターゲット

ここまで整理すれば「やよいの白色申告オンライン」のターゲットが

開業していない,かつ確定申告が必要な雑所得20万以上の人が

ユーザーのターゲットであることは想像しやすい。

 

加えて,これまでは1年だけ無料だったサービスが

永年無料になった大きな要因は,

他のクラウド会計サービス(例えばfreeeやMFクラウド会計申告)の存在が大きい。

どちらも年間1万円以下で最低限のサービスを受けられることで

「やよいの青色申告オンライン」と競合していることは火を見るよりも明らかだ。

 

したがって,

「やよいの白色申告オンライン」はターゲットを開業していない一般にまで

永年無料化を盾に裾野を広げたフリーミアムにすることで

ユーザーの増加を目論んでいる。

「弥生」には会計ソフトとしてのネームバリューもあるので,

デジタルデバイト層の開拓にもつながるに違いない。

 

また,やよいは「青色申告オンライン」との連携・移行も視野に入れており,

申請方法による所得控除額の違いをチェックできるサービスを設け,

有料サービスである青色申告オンラインのユーザー確保も狙っている。

本命がこっちであるのは間違いない。

 

やよいの青色,freee,MFクラウドを比較してみた。

このような弥生のフリー化によって

クラウド会計サービスがどのようになっていくのか,今後に注視する必要があるが,

とりあえずこの記事では2016年末時点での

主要クラウド会計サービスについて,簡単な比較してみようと思う。

なお,freeeは個人事業主向けのサービスを参照している。

 

3つのサービスはどれも無料期間を設けている。

その長さを比較して見ると,以下の通りになる。

  • やよいの青色:1年間無料(白色なら永年無料)
  • freee:30日間
  • MFクラウド:30日間(仕訳15件まで)

次に,最も安いプランの比較。価格のみで比べてみる。

なお,freeeとMFクラウドにはチャットまたはメールによるサポートを

受けることができるが,やよいの青色申告ではそれがない。

  • やよいの青色:「セルフプラン」8640円/年(税込)
  • freee:「スターター」980円(税抜)/月,9800円(税抜)/年。
  • MFクラウド:「ベーシックプラン」800円(税抜)/月,8800円(税抜)/年。

最後に一番手厚いサービスの比較。共通して電話によるサポートが受けられる。

  • やよいの青色:「ベーシックプラン」1年目6480円(税込),2年目以降12960円(税込)
  • freee:「プレミアム」3980円(税抜)/月,39800円(税抜)/年。
  • MFクラウド:「ベーシックプラン」17200円(税抜)/年。

上記の価格だけ見るとfreeeだけ異様に高い気がするが,

記帳の効率化や請求などのバックオフィス効率化なども「スタンダート」より

手厚いサービスになっているため,

上位サービスだからといって価格のみで比較するのは本来適切ではない。

 

おわりに:「やよいの白色申告」無料化が及ぼす影響に注目したい。

最後は青色申告について各クラウド会計サービスを比較してしまったので

少し話が逸れてしまったかもしれない。

ただ,最初にも述べたように,現在白色申告について注目している人ならば

いずれ使うことになるかもしれない青色申告について

税理士でなくとも,ある程度知っておく方が選択の参考にはなるだろう。

 

2016年末の「やよいの白色申告」無料化は,転換のきっかけに過ぎないと

私は考えている。

これまで税理士や会計士の専門職であった「会計」が

クラウドサービス化して一気に身近になったのが第一の転換であれば,

個人事業主からさらにその下位層まで裾野を広げた今回のフリー化は

第二の転換なのかもしれない。

 

これで,まさか他のサービスが何もしないというのも少し考えにくい。

今後のクラウド会計サービスの変化に注目したい。

 

最後に,今回の記事はあくまで2016年末に書いたものなので,

各サービスの詳細は最新の情報に当たって確認してほしい。