読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Learninghacker

知的で創造的な刺激を求めて

『トヨタの片づけ』は節目の時期に読みたくなる整理・整頓から働き方を見直す本。


f:id:uru3:20170104215707j:plain

遅くなりましたが,新年あけましておめでとうございます。

2017年もよろしくお願いいたします。

 

お正月や年度始めといった節目の時期には

目標を新たにしていっちょ頑張ってやろうかと力の入るものだけれど,

さて・・・どこから取り掛かるのか。

スタートはとても肝心である。

 

そんなとき私はまず整理・整頓を見直すことにしている。

無駄な作業を極力減らすために全力をかける。

本当に自分がしなければならないミッションにかける

貴重な時間を生み出すために必要だからだ。

 

片づけに関する本は多々あるものの,

『トヨタの片づけ』はその原点といっても良いかもしれない。

文字量も多くないので,気合を入れたいという人には

オススメである。

 

整理・整頓も仕事である,という考え方。

整理・整頓の定義そのものは、きわめてシンプル。次のようなものです。 ・整理する=「いるもの」と「いらないもの」を分け、「いらないもの」は捨てる ・整頓する=「必要なもの」を「必要なとき」に「必要なだけ」取り出せるようにする

『トヨタの片づけ』の中で紹介されている整理・整頓とは

まず前提として,それも仕事であるという前提がある。

そして,その前提を元に整理・整頓のしくみを作り,

生産性の向上に努めているのである。

 

その証拠に,本文では,

人間の心の弱い面を理解したうえで、「捨てるためのルールをつくる」「期限をもうける」といった「しくみ」をつくることが大切です。精神論だけでは、片づけは実行できない

と書かれている。この言葉には共感させられるものがある。

 

新年の目標とも似ている。

いくら気持ちの上で頑張ろう努力しようとしたところで

強靭な意志を持続できる人は多くない。

具体的な行動が可能なしくみの枠の中でまず確実に実行した方が

結果を生むこともあるだろう。

 

さて,その『トヨタの片づけ』の中で紹介されている

私が関心をもったものだけだが,列挙してみると,

  1. 「いつか使うもの」には処分する期限を設ける(できるだけ短めに)。
  2. ものは積まない。
  3. ものを増やすときには「発注点」をつくる(手元に置く期間を短くする)。
  4. 「どこに置くか」を明確にし,それが誰でも分かるように明示する。
  5. 清掃するための道具を用意する。

などがある。

 

考えてみれば当たり前なことばかりなのだが

できていなかったり,ルーズになってしまいがちなものとして

この5つは個人的に印象に残った。

 

特に出来ていないのは,1番の処分する期限(保管する期限)かもしれない。

 

私たちの身の回りを振り返ってみると

1年以上平気で使っていないようなものが当たり前のように存在する。

少し前に『断捨離』が流行ったこともあるが

ものを増やすこと以上に,減らすことは難しい。

減らすためには「捨てる」ための判断基準が必要で,

おそらく最も良いのは,期限があらかじめ決められていることなのだろう。

 

いつ購入したものなのか,

いつ捨てるつもりなのか,

この本を読んでハッとさせられた部分はここが最も強い。

ものに溢れる時代だからこそ,

これは自分の反省すべき点だと思った。

 

おわりに:精神論に終わらず,具体的な行動に落とし込む。

冒頭にも紹介したように,

片づけは精神論でどうこうならない一面があるのは事実だと私は思う。

同様に,節目の時期に頭に描く新たな目標もまた

どれだけ意識が高くても,行動に落とし込まなければ始まらない。

トヨタのいう片づけは5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)からくるものだが

しくみを変えて行動に移すという考え方には

学ぶものが多い。

 

『トヨタの片づけ』は熱くなった気持ちが冷める前に読むと

片づけに限らず,目標を叶えるための方法として省察を促し

新たな気持ちで日常生活に私たちを送り出してくれるに違いない。

 

ところで,

『トヨタの片づけ』には現在,文庫本と図解本の2種類がある。

実はどっちが分かりやすいかと思い,両方買ってみたのだが,

個人的には文庫本の方が日々の生活の省察を促すという観点では

オススメかなぁと思っている。

図解本は図解になっているぶんイメージしやすいのだが,

分かった気で終わってしまうような印象がある。

 

もしじっくり読んで見直したいという人は

多少面倒であっても文庫本で文字を読みながら学びを深めてほしい。

そんな本である。

こちらの記事もどうぞ