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新幹線無料公衆Wi-Fiの無料コンテンツ配信サービスは"ダメリーマン"補完計画?


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こんにちは、新幹線通勤実践中だけど一番良いのはこの世から通勤という概念が消えることだと思うuru(@uru_)です。新幹線通勤についての所感は過去の記事をご参照あれ。

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JR東海管轄の東海道新幹線ユーザーの私には直接関係のないことですが、JR東日本の新幹線(東北・北海道、秋田、上越、北陸)では、新幹線車内の無料公衆無線LAN(以下「Wi-Fi」)を活用したコンテンツ配信サービスの実証実験を開始することが2018年12月4日のプレスリリースで発表されました*1

ちなみに東海道新幹線では2014年に同様の実証実験をすでに行なっています。4年経っているためWi-Fi環境も変わってきているとは思いますが、しかしなぜ今JR東日本で行うのか、その意図がイマイチ見えてきません。JR東日本新幹線ヘビーユーザーにはどのように受け止められているのでしょうか。

このニュースを見たとき、私はなんだか嫌な予感がしました。

これってダメリーマンを増やすだけなんじゃないの?

新幹線内無料コンテンツ配信は、結局誰向け?

実証実験と銘打っているので、誰がいつどの時間帯にどれだけ利用するかなどを定量的に分析することになるのでしょう。その結果がどうなるのかは後日知りたいところです。

しかし、せっかくなので予想してみましょう。

私はこの無料コンテンツ配信サービスの恩恵を受けるのは、私のような「新幹線通勤している人」だと思います。

これには深い意味はありません。単に新幹線に乗る回数が多い人が最もその効用を得る機会に恵まれる。ただそれだけのことです。

ここで一つ疑うのは「たくさん乗るからと行って、無料コンテンツを利用するとは限らないのでは?」ということ。

だって、わざわざ新幹線使って通勤しているんだよ?車内ではパソコンを開いてメールを打ったり、日経や本を開いて情報を集めたり、英語を聞いたりしてスキルアップに励んでるんじゃないの?…と。

新幹線通勤している私の意見は違います。

そんな意識高い系の人は新幹線使っているという根拠は全く当てになりません

スマホ開いているサラリーマンの約半分がゲームに興じている

毎朝新幹線に乗っていて思うこと。

まず、日経新聞読んでいる人ってあまり見かけません。どっちかっていうとスポーツ紙やジャンプ読んでいる人の方がよく見かけるくらいです。

できるサラリーマンはそもそも家で読んでくるかしているのかもしれないし、スマホやタブレットで日経電子版を読んでいるのかもしれない。

…と思いたいんだけど、実際のところスマホ開いていてニュースを読んでいる人も同じくらい見かけませんね。

圧倒的に一番見かけるのは、スマホでゲームしているサラリーマン。その次にLINEやSNS、YouTubeみている人。別に新幹線の中だからといって、意識が高いとは限りません。

もちろん新幹線内でPCを開いて仕事している人もいますが、それは朝や夕より自由席の空いている昼間の方が多いような気がします。ていうか、混み合っている新幹線内でPC開いて仕事している人って、基本的に情報がほとんど丸見えになるので、そんなセキュリティー意識の低い人を「仕事できる人」というのは的外れですね。

話は逸れましたが、そんなわけでサラリーマンの実態は上記の通りなので、もし無料コンテンツ配信サービスでネットがスムーズにつながる環境であれば、雑誌や動画に興じるサラリーマンが現れたとしても、全然驚きません。もちろん仕事や勉強をしている人だって新幹線内にはいますが、残念ながら少数といっても過言ではないでしょう。

しかし、無料コンテンツ配信で私たちは何を得られるのでしょうか。特にサラリーマンに限定すれば、確かにそれは新幹線のサービス満足度を上げる可能性はあります。だけど、それによってサラリーマンに発生する機会費用を積み重ねていくと、結構日本社会に大きな悪影響を与えるんじゃないかという懸念が生まれます

「機会費用」とは別の最大利益を生む選択肢をしていたら得られたかもしれない利益を取り損ねること。スキルアップやキャリアアップなどを含む学習や副業に至るまで、色々な可能性を逃してしまうことにならないでしょうか。

もしサラリーマンにとって無料コンテンツ配信サービスが受け入れられるものになったら、新幹線とはサラリーマンにとってマンガ喫茶みたいな空間になっているということでしょう。遊ぶ場所、娯楽に興じる場所、休む場所…。なんだか暗いですね。

なぜ外国人旅行者向けに実験しないの?

もう一つこのサービスには謎があります。JR東日本が配信しようとしているサービスは、リストを見る限りでは全て日本人向けの日本語のコンテンツばかりです。

なぜ外国人旅行者向けにしないのでしょうか?

外国人旅行者からすると、新幹線はJapan Rail Passなどといった外国人旅行者向けの割安チケットはあるものの、インターネット環境が整っていないことで不満の多いジャパニーズトレインです。あと主要都市を結ぶ特急はニーズがあっても、各駅停車は人気がないので、地方にお金が落ちていかないという弱点もはらんでいます。

"おもてなし"のサービスと地方経済活性化という観点からすると、外国人旅行者向けに新幹線を快適に過ごしてもらいつつ、地方の情報も意図的かつ的確に配信するサービスがあれば利益につながるのではないでしょうか。

それをしないのはなぜでしょう?(それとも私が知らないだけか)。

それこそ無料コンテンツ配信だったら、日本の映画やアニメといったクールジャパン的なコンテンツの配信があったら喜ばれると思うんですよね。そういうのはダメでしょうか。

おわりに:本当に欲しいサービスは「高速で安定な無料公衆Wi-Fi」

ちなみに私は新幹線に乗っている時、新幹線内のWi-Fiはほとんど使いません。というか、接続は悪いし遅すぎて使い物にならない。

無料コンテンツ配信といっても、YouYubeとかAmazonプライムビデオとかその他諸々、ネットをよく使う人はすでに大好きな既存メディアの一つや二つ持っていても不思議じゃありません、わざわざ配信サービスを上乗せする意味が本当にあるのかないのか、その辺りはきっと実証実験から見えてくるのでしょう。

とりあえず私は高速で安定な無料公衆Wi-Fiが新幹線に入ればそれで満足。こちらの方がよほど多くの人に受け入れられそうなものですけど、それでは足りませんか?

*1:JR東日本定例社長会見(2018年12月)「新幹線車内で無料公衆無線LANを活用したコンテンツ配信サービスの実証実験を開始します」, http://www.jreast.co.jp/press/2018/20181203.pdf